若木は老木のように、老木は若木のように。

りんごに注ぐ情熱と感謝の心

矢板市長井のりんご団地。
渡辺果樹園という木の看板のある渡辺りんご園。
化学肥料の使用を抑え堆肥で育てるりんご。若い木は年寄りのように、老木は若い木のように育てるという、「育てる」ことの重要性を熱く語ってくれた。

「そもそも、どうしてりんごの木はりんごを実らせるのだと思う?」
そんな質問を投げかけられ、戸惑うと
「子孫を残そうとするからだ」と答えをもらう。
りんごの木は、自らの木が生きていくために苦しい状況になればなるほど、おいしい実をつけるのだそうだ。おいしい実は鳥や虫を呼び、種をまく。
おいしい実を収獲しようとするなら、木を苦しい状況においておく必要がある。

だからなのか、ご主人は
「私がりんごを作るのだ、という考え方はしない。りんごの木は私のために働いてくれている」と言う。
少しせつないようなこの思いは、そこかしこに「育て方へのこだわり」として表れている。

木にペットボトルがつるされている。これはりんごの実を守るための「虫取り」だそうだ。
中には桃をすりおろしたものなどの虫が好むものが入っている。しかし研究中。桃よりももっと効果のある「しかけ」があると言う。

詳細

渡辺りんご園

〒329-2514、栃木県矢板市長井910
tel. 0287-43-8552 fax. 0287-43-8059

りんごは約50種、その他にも桃、洋ナシ、プルーン、ぶどう、柿、いちじくなどを栽培